基礎英文解釈の技術100の使い方
今回は僕が実際に受験期に使用した基礎英文解釈の技術100を紹介します。
1概要
基礎英文解釈の技術100は、読解力を向上させるための教材です。構文を主語、動詞、形容詞などに分解して理解することで複雑な英文を読み解く力を養います。
読解力を身につけなければ速読をすることはできません。単語や構文を覚えると同時に使用することをおすすめします。
2適切なレベル
英文のレベルは簡単なので、基本的な単語を習得した後に使用すると良いでしょう。
様々な大学の過去問から抜粋されていますが、基本的には日東駒専レベル(偏差値50)ほどの学力であれば、問題ないでしょう。
3使用時期
高2の冬〜高3の夏までの間に勉強してください。それまでの時期はとにかく英単語、英文法、熟語、構文を進めて覚えていきましょう。基礎ができていなければ応用ができないように、この4つの要素ができていなければ長文を読むときに非常に苦労してしまいます。
4勉強法
そして肝心な勉強法についてお伝えします。
1英文をコピーする。
1セット3から6行の文章で構成されていて、それが100題あります。いちいちノートに写していては時間の無駄なので、コピーしましょう。参考書の後ろ側に英文がまとめて載っているのでコピーしやすいです。
2英文にSVOを振り分ける。
ここが一番大事な作業です。英文の単語の下にSVOなどの記号を書いていきます。誰が(S) どうする(V) 何を(O)と頭の中で素早く整理することで、正確に文章を読む力を身につけるのです。
主語(S) 述語(V) 目的語(O) 補語(C)
基本的にはこの4つを用います。関係代名詞が出てきたときにどこが主語なのか分からなくなることがよくあるのでサボらず識別していきます。
つぎに関係代名詞、不定詞、同格のandはカッコで括るようにします。そうすることで主語と述語の関係が分かりやすくなります。なお、一文で複数のカッコを使う場合、違う形を使って区別できるようにしてください。
I have a friend (who always helps me).
s v o v o
3和訳する。
次に英文を日本語に変換する作業です。ただ文章を直訳していては意味がありません。日本語に直しても自然な文章を心がけましょう。和訳をすることで自分が英文を正しく理解できているか確認できるだけでなく、和訳問題の対策にもなるので非常に有効です。
4解説をみる。
和訳まで終わったら解説を見ます。しっかりとすべて読み、識別や文法事項をチェックしましょう。関係代名詞や同格のandなどはきわめて重要です。次に全訳を確認します。そして自分の和訳と照らし合わせてどこが間違っていたのか、どういった訳が自然なのか、訳す順番をみてください。ただし、一字一句同じである必要はないので、大体の内容が捉えられていれば完了です。
5効果
この作業を少なくとも2回できれば3回繰り返してください。そうすれば、文章が読みやすく感じるようになるでしょう。
ただし、偏差値が上がるとは一概に言えません。なぜなら、この参考書は文章の構造を時間をかけてしっかりと読み解くことを第一に作られており、時間制限の中で長文を読むことを期待したものではないからです。
ですが、今後英語長文を読むようになっていくときに、この参考書で培った読解力が生かされると思います。また、よく言われる話ですが、一周しただけでは効果はあまりありません。何周もすることで実力がついてきます。ついつい新しい参考書に早くいきたい気持ちは分かりますが、同じ参考書を繰り返し解くことが学力向上への王道であると思います。